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第二次世界大戦中、スイスは”Réduit”と呼ばれる軍事政策を1940年から44年にかけて行った。当時、グイザン将軍は、スイス国内の神話において重要な場所であるRütliにおいて、兵隊に対して軍事政策を伝えるために、1940年7月25日に”Rütlirapport”を発表した。”Réduit”によって大量に作られた陣地壕とトーチカは、アルプスの山に溶け込むようなカモフラージュによって隠されたのだった。私は”Réduit”によって作られた風景は、過去をとどめているだけでなく、現在も続くすべての人々に影響を与えている、永世中立国という政治的立場を表出した姿であると思う。

これは従来の記録としてのバンカーの写真ではなく、カッシーラーの「国家と神話」論に見られるような、神話と国家の接近の歴史についての作品である。

© 2023 Eriko Miyata 

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